大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)2186号 判決

昭和二十五年五月二十九日附本件起訴状記載の公訴事実第一(三)の(八)摘示の所論遠藤きよに関する分が原判決理由第一(三)の(二)の同人に関する分に該当すること、前者が所論藤田奈美を介して販売したと摘示するに対し、後者が被告人自身販売した旨判示していること及び原審が右の如く起訴状記載と異なる認定をするにつき訴因変更の手続を履まなかつたことは何れも所論の通りである。しかしながら訴因とは公訴事実を法律的に構成したものを云うのであるから裁判所が公訴事実とその法律的構成を異にする認定をする場合には訴因変更の手続を要するけれども、犯罪の実行に第三者を介したとの公訴事実に対し被告人自ら実行の衝に当つた旨認定したに過ぎない本件の如き場合には敢て訴因変更の手続を経る必要はないものと解するのが相当である。さればこの点に関する原審の訴訟手続に違法の廉なく論旨は理由がない。

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